iPad Pro 10.5インチ、買いました!!
いやぁ、Appleさんにはヤラレましたよ。このところ毎年のようにiPad出すものだからiPadが増える増える(^^;
ということで、ITライターでも何でもないのにiPad全制覇しましたので、比較レビューでもしてみたいと思います。
果たして、一番使いやすいiPadはどれなのか!? 検証していきましょう(^^)
iPadにおいて重要なのはサイズと重量
iPadはどれもiOSですから、中身の違いはほぼありません。
性能差も、よっぽどグラフィカルな最新鋭ゲームでもしない限り、2017年現在販売中のiPad mini 4でも十分通用します。
2017年6月リリースのiPad Pro 10.5インチ/12.9インチは、リフレッシュレートの大幅向上などスペックが刷新されておりますが、ぼくの体感としては、旧機種とさほど違いは感じられませんでした。
いわれてみると「まぁ確かに滑らかに動くかもね?」という程度。
ということで、iPadの違いはひとえにサイズと重量!なのです。
サイズと重さが違う、ただそれだけのために、ぼくはiPadを何枚も買ってしまったのです! でも悔いはありません! iPadにとって、サイズと重量はそれほど重要なのです!
なぜって、そりゃあまだまだ重いすからね。使ってて疲れる端末というのは頂けませんゆえ。
グラフにしてみた
サイズと重量に関わる使用感としては以下の通り。
- 見やすさ
- 描きやすさ
- 携帯性
- 取り回し
見やすさとは、画面の見やすさですね。ブラウジングやメールチェック程度ならどのサイズでも同じですが、ここでは固定レイアウト・コンテンツの見やすさを配慮しています。例えば紙をスキャンした自炊書籍や書類など。PDFデータの見やすさですね。
描きやすさとは、iPadに入力しやすいかどうか?ということ。まぁもっぱら、Apple Pencilが使えるかどうかであり、iPad(無印)とiPad miniは除外となりますね。
携帯性とは、屋外での使用を想定しています。電車の中はもちろん、ノートPCと一緒に持ち運んでも重すぎないかなど。
取り回しとは、長時間手に持っても大丈夫か?から始まり、寝っ転がっても使えるか、お絵かきするときにiPadをクルクル回しながら描けるか、などのことですね。
以上の評価軸を5段階評価でグラフにしてみたのが下図!
うん、まぁ大中小の比較ならこうなるよね(^^;
なお、9.7インチと10.5インチは、サイズの違いによる使い勝手の違いはほとんど感じられませんでしたのでグラフとしてはかぶります。
7.9インチと12.9インチが真逆の使用感となり、9.7インチと10.5インチはその中間、ということです。
けれども数値には出てこない使用感というのもあるのですね。
ということで以下から『数値には出てこない使用感』をレビューしてみたいと思います。
見やすさ
見やすさ:iPad Pro12.9インチの場合
PDFなどの固定レイアウトを見るとか、テーブルの上にiPad置いてアニメ見ながらお一人様ディナーを満喫したいときは、大画面であればあるほどいいので、無論12.9インチがベスト。
A4サイズもほぼ原寸表示です。まぁ正確には若干小さくなるけど、拡大表示させねばならないほど文字が小さくなるわけでもないです。
▼iPad12.9インチ縦なら、ほぼ原寸大
▼iPad12.9インチ横だと、現物より大きな文字になります。
ですがiPad Pro12.9インチ……重いんすわ。とても片手では扱えません。両手でガッシリホールドする必要があります。
そうなるとゴロ寝しての読書はまず無理。ソファや机に座っての読書になりますね。
見やすさ:iPad Pro10.5インチ/iPad(無印)9.7インチの場合
9.7インチと10.5インチの見やすさはほぼ同じでしたので、このエントリーでは一緒に比較していきます。
9.7インチと10.5インチの微妙な違いについては稿を改めて書きましたので合わせてご一読ください。
↓↓↓
『iPad Pro画面サイズ比較。9.7→10.5インチの変更で使い勝手はどうなった?』
ということで見やすさですが、A4サイズ書類はけっこう縮小されてしまうものの、拡大せねば読めないほどでもありません。
▼9.7インチ縦。写真だと文字小さすぎに見えますが、このままでも読めます。
▼iPad9.7インチ横なら、ほぼ原寸大
重さも、12.9インチと比べると……羽が生えているかのようです(^^) 片手でも支えきれる重量といっていいでしょう。
さすがは汎用サイズです。どんなコンテンツにも対応できます。
ただし、さすがに文庫サイズの書籍をコレで読もうとすると妙にでかく感じますね。もちろん読めますが、もう一回り小さくてもいいと感じます。
マンガなどのコミックスだと、見開き表示で読むことも可能ですね。より詳しくは『iPad pro 9.7レビュー:自炊書籍の読み心地』をご一読ください。
見やすさ:iPad mini7.9インチの場合
A4サイズ書類を読むには厳しいですね。iPad miniを横にして、縦スワイプの必要があるでしょう。
▼iPad mini7.9インチ縦は、見出しくらいしか読めません。
▼iPad mini7.9インチ横であれば読めます。
まぁブラウジングは頻繁に縦スワイプしますし、サイトやブログ読むのと同じ感覚で使えばいい、といえばできなくはないですが……このやり方、いまいちページ全体が把握しきれず難儀します。
人間のお目々って、周辺視野なる領域があって、字面追ってる中心点以外も、無意識に情報をキャッチしているそうですが、その周辺視野が狭められているので、ページ全体の情報量を把握できず難儀するのだと思います。
あと問題なのは、大型版のマンガ。とくに4コママンガ。4コマしかないので読書スピードも速いわけですが、それを頻繁にスワイプして読むのはさすがに煩わしいです。コミックスを見開きで読むにも適しませんね。
かつてぼくはiPad miniを大絶賛し、長らくマンガ読書に使っておりましたが……9.7インチ/10.5インチがここまで軽くなってくると、マンガを読むのも9.7インチor10.5インチでいいと思うようになりました。マンガの場合は固定レイアウトですから、画面サイズがとくに重要ですね。
描きやすさ
描きやすさ:iPad Pro 12.9インチの場合
お絵かきするのには、もちろんデカければデカいほどいいです。ゆえに12.9インチがベスト。
イラストレーターさんや絵師などプロなら、あるいはプロを目指しているとかプロ並みだという人なら12.9インチ一択でしょう。
描きやすさ:iPad Pro 10.5インチ/iPad(無印)9.7インチの場合
お絵かきもするけど、ビジネスユースでも使いたい方は、iPad Pro 10.5インチ、またはiPad(無印)9.7インチがいいでしょう。
ぼくのようにお絵かきは趣味で、本業はサイト制作とか別のクリエイティブの人は特にそう。
画像のパス抜きとか、デザインのラフを手書きしたいとか、考えをまとめるために図示したいとか、そういうライトなフリーハンド入力をしたいとき12.9インチだと重いんすわ。
「さーて、デザインラフを手書きすっかな。よっこいしょ」という感じで12.9インチを取り出す羽目になります。まぁ些細な問題ですが、ただでさえ気の重いデザイン作業(?)なのですから、道具まで重くしたら二重の苦しみです(゚Д゚)
つまり──あたかも紙と鉛筆のようにiPadを使いたいとか、普段のメモ用紙のように、サッと取り出してスッと落書きしたい場合は、iPad Pro 10.5インチが断然お薦めです。
オマケに作画もできるという優れもの端末、それが10.5インチ。拡大縮小スワイプが多くなり煩わしさも感じますが、10.5インチでも描画はできました。
いざとなれば、Macに繋げて液タブとして使うこともできますし。iPad Pro液タブ化についてはこちらへ
描きやすさ:とiPad mini7.9インチの場合
作画するのにはさすがに小さいでしょう。屋外でスケッチをするくらいが限界かと。
作画以外の用途なら大丈夫と思います。iPad miniの利点は、なんといっても携帯性や取り回しのしやすさですから、手書きメモを取るのにはうってつけ。オフィス内では、Macの隣に置いといてメモ用紙代わりに使うもよし、MTG時のノート代わりに使うのもよし。
屋外でも何かと重宝しそうですね……でもまぁ、屋外でメモを取りたいシーンって早々ないか(^^;
まとめると、お絵かき専用なら12.9インチ、ちょっとお絵かきもしたいしメモ代わりにも使いたいなら10.5インチ、メモ専用なら7.9インチって感じですね。
携帯性
携帯性:iPad Pro12.9インチの場合
重いっす。
iPad Pro12.9インチ単体であればさほど重くもないのですが、MacBook ProなどのノートPCと一緒に携帯しようとするのは……現実的ではありません。
リュックやバックパックでもツラいです。翌日肩が凝ること必至。
iPad Proシリーズは、単体でもノートPC並みの仕事ができると謳われているマシンですが、2017年6月現在、ぼくの感覚だと単体でノートPCの代わりとするには無理がありますね。
日本語入力もだいぶ改善し、iOS11からはファイル管理アプリも登場し、さらにはDockまで付くということでグッとMacBookっぽくなりますが、肝心のマウスがありませんがな。
マウスがないとやっぱり不便だと思うのですよ。だからノートPCの代替にはまだならないとぼくは考えています。
ということでiPad ProシリーズはノートPCの周辺機器としてしか使えず、でもぼくはそれでいいと思っています。
iPad ProはノートPCを目指すのではなく、紙を目指すべきです。
最終的には、プラスティック下敷きのように、ペラッペラの超薄で弾力に富む端末になるべきなのです。
そこまで薄く軽くなったら12.9インチサイズ一択でもいい気がしますが、現状はそこまでテクノロジーが至っておりませんので、ゆえに、iPad Pro12.9インチは持ち出し不能です。
なぜかといえば繰り返しですが『ノートPCと一緒に持ち出すには重いから』ですね。
携帯性:iPad Pro 10.5インチ/iPad(無印)9.7インチの場合
なかなかの持ち出しやすさだと思います。
ノートPCとセットで持ち歩くのでもギリ大丈夫。『大容量モバイルバッテリーなど重いものは持ち歩かない』など工夫しないとやっぱり肩こりそうですが。
MacBookシリーズにApple Pencil使わせてくれたら、持ち出す必要なくなるんですけどね(ToT) Appleさんは、iPad ProとMacBookの差別化を図るあまり、それはやらせてくれそうにありませんなぁ。
携帯性:iPad mini 7.9インチの場合
当然、ダントツです。
もはや、iPadを持ち歩いていると意識する必要もないくらい、軽いです。
ノートPCとの同梱も楽々。鞄からもスィっと取り出せ、片手で支えられ、いつでもどこでもコンテンツが読む見るできます。
ただまぁ前述の通り、固定レイアウトコンテンツは、文字が小さくなって、揺れる電車内などでは読みづらくなったり、頻繁にスワイプする必要があったりしますから、ネットのブラウジングや電子書籍の読書がお薦めですかね。
あるいは、iPhoneがApple Pencil対応してくれれば、iPad miniの持ち出しはいらなくなるかもなぁ。
取り回し
取り回し:iPad Pro12.9インチの場合
難儀します。指が腱鞘炎にならないよう注意しましょう(゚Д゚)
iPad Pro12.9インチは、どう考えても卓上で使うことが前提ですね。デスクトップ端末です、これは。
ゆえに、がっつりお絵かきしたいときは威力を発揮しますが……今の重さだと、これ以外に使い所がないような……
デザインや作図なら、iPad Pro 10.5インチのほうが軽くて使いやすいでしょうし。
取り回し:iPad Pro 10.5インチ/iPad(無印)9.7インチの場合
実際に使ってみるとややデカさを感じるものの、机の上でもソファの上でも、オマケに布団の中でも使えます。
12.9インチが「デカッ!?」でしたから、それに比べれば「デカいな」程度です。意味不明(^^;
iPad Pro 10.5インチなら、布団にゴロ寝しながらのお絵かきも可能! いやもうこれ、感動ですよ。枕元にインクをこぼす不安も、消しカスに埋もれる心配もないのですから!
iPad Pro 10.5インチとApple Pencilがあれば、いつでもどこでもお絵かきできます。
いつか、お絵かき旅行なんかにいってみたいですねー。バックパック1つにiPad Proを入れて(^^)
イーゼルも画板も必要ありませんし、多少なら、iPad Proを片手に持ちながらお絵かきもできますしね。まぁ……1時間近く片手で支えてしてたらさすがに疲れるでしょうが(^^;
取り回し:iPad mini7.9インチの場合
無論、ダントツです。
小さければ小さいほど、軽ければ軽いほど取り回しは楽ちんです。
ですが、iPhoneで良くない?という問題はついて回ります。その需要をiPhone Plusに食われまくっているようですし。
Appleさんの扱いもぞんざいになってきてますし、この端末に未来はあるのか?と疑問符がつき始めてますね。
まとめ
さてまとめです!
利点を数値化しても横並びのiPadシリーズでしたが、iPadを使わない日はないというiPad中毒人間であるワタクシが、数値では出てこない使用感を比較検討した結果、あなたに最適なiPadは以下の通り!
とにかく間違いないのがiPad ProiPad Pro 10.5インチ!
まさに、なんでもできるオールラウンドプレイヤーです。強いて難点を上げるとすれば、自炊書籍の文庫や新書が、妙にデカく感じてしまうことくらいでしょう。
机に向かってがっつりお絵かきしたいならiPad Pro 12.9インチ!
お絵かきをガリガリやりたい人は、12.9インチのサイズは魅力的です。
でも、ノートPCの代わりに買おうとしている人はやめた方がいいです。今日びのノートPCはどれも薄型軽量ですから、そっち買った方がいいでしょう。MacBookとかね。
とりあえず廉価版でいいやという人はiPad(無印)9.7インチ!
あの性能で税別でも3万円台なのは驚異です。
旧世代でメモ代わりに使いたいならiPad mini
2019年現在もかろうじて残してくれたiPad mini。Apple Pencilにも対応してくれたので、Apple Pencilが使えてモバイル用としては息を吹き返した感があります……第一世代のApple Pencil対応なのが残念なところですが(^^;
「iPadを外にも持ち出したくて、手書きは文字だけ(絵は描かない)」という人ならiPad miniがいいでしょうね。
余談:どぉせ重いなら、15インチにしちゃってほしいな
iPad Pro12.9インチ……重くて屋外使用に耐えないなら、15インチにしてほしいと思うのです。
ぼくの場合ですが、作画領域……つまりキャンバスはそれほど大きくなくていいのですわ。そもそも、紙に絵を描いたことのない根っからのデジタル人間なので、拡大縮小しながらCGを描くのは当たり前なのです。だから作画領域は10.5インチもあれば十分でした。
ですが、着色作業になるとこれが一変。いろんなパネルを開きっぱなしで作業することになるのですね。レイヤーパネルから始まり、ブラシパネル、カラーパネルなどなど。
そうなると描画領域は7.9インチ並みに狭くなってしまいます。さすがに7.9インチは描画するのに小さいですね。
あるいは、iPad同士をデュアルモニター化して、12.9インチが描画領域、10.5インチがパネル展開スペースとして使いたい。ずいぶんカネのかかった作画環境ですが(^^;
つまり10.5インチが、アナログ絵の具でいうところの『パレット』になるわけですよ! パレットに絵の具を付着させて筆先でチョイチョイするがごとく、Apple Pencilで10.5インチをチョイチョイとタップすれば、あたかも、インクを付けたかのように色変更・ブラシ変更ができるわけです。
いつか実現しないかな〜(^^)
カテゴリー:iPadの選び方